ゆんゆんぶっぱ

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【SANABI】感想

随所でシナリオやゲーム性が良いけど翻訳がクソと言われてたSANABI、翻訳がアップデートされたと聞いたのでクリアしました。

ネタバレあり。

 

難易度ハードで8時間ほど。

 

ワイヤーアクションはあまりやった事ないけど(覚えてるのは本当にニュースーパーフックガールというゲームぐらい)パッドで比較的快適に動けて感触が良い。

はちゃめちゃに好意を向けてくる娘、どうあがいても普通の人じゃ無さげな父親という不穏な始まりから予想通りの出来事が起こりアア……という気持ちで始まる。

台詞から察するに軍を退役したけどサンナビという”何か”を抹消する任務を与えられ、また軍に戻る事になったのかな。

作戦0号は後に引けない作戦で主人公があまりにも強いから邪魔にならないよう他の人も寄せ付けないような作戦……という認識だった。

 

マゴ市に着きマリというキャラクターに出会って復讐に駆られ続けていたゲームにも明るさが宿ってきた。

マリが説明したり、通信してきたりする時に表情が出るのが凝ってて好き。

ドット絵でもコミカルに動いてて可愛かったね。

 

後半に差し掛かる辺りからマリに対して「これ娘っぽい……けど将軍の年齢はどういう……?」という疑問を常に抱きながらプレイしていた。

ワーカーが出てきた時に将軍がロボットの可能性たけ~~~~~っていう気持ちを持ちながら上へ上へと進む。

 

そして終盤、将軍がロボットだという事をまざまざと見せつけられたにも関わらず帽子と鉄虎勲章を持ちマゴ市に舞い戻る所が最高にかっこよかった。

今までのステージを追体験するかのように颯爽とワイヤーで進んで行くと同時に、殺戮マシーンではないパパとマリを引き合わせたいという気持ちが強まっていく。

 

ついに最後、ロボットである将軍がどうマリをパパと認識させるのか。

二人にしかわからないような家族との出来事等で説得を試みるのか。

と思っていた所にハーモニカを取り出して瞬間アア~~~~~って泣いちゃった。

 

道中、娘の「最後までやり遂げることが大事じゃない」というバグってるような回想とマリの「最後までやり遂げないといけないんじゃないですか?」の台詞の食い違いで娘=マリ説じゃないのかな?と思ってたけどそうじゃなかった……。

まさかここで空飛ぶ電車の上で吹いていたハーモニカとサンナビのタイトルを回収してくるとは……。

サンナビは復讐すべき対象じゃなくむしろ大事にすべき対象であるのが判明したのと同時に、今までずっと引っ提げてきたバグった回想の回収もしてきた……。

最後の「今回は結構良かったんじゃないか?」っていう台詞でタイムリープ物か?という疑問もあったり。

道中のパパとの約束と娘との約束の伏線もどこで回収するんだろうと思ってたら最後の最後でまた更に回収。

回想のワームマンや正義と一緒に写真を撮るとか、やりたかった事を言われて今までの道中を思い出すとね、もう。

最初は間違いなく復讐劇だったけど、この時点で思い返すとマリは冒険として楽しんでたのかな……とか思っちゃう。

こういうのにめっちゃ弱いから泣かせに来そ~って思い我慢してたのにもう涙が零れ落ちまくる。

 

そして最初と最後のマリの敬礼。

演出がいちいち憎らしいほど素晴らしい。

 

 

8時間という時間だけ見るとボリュームが少なく見えるのに、それを感じさせないほどのストーリーと演出の良さ。

ドット絵もBGMもサイバーパンクらしさが際立っていてとても良い。

個人的に欠点もあって、中盤ぐらいの無敵エネミーをダメージゾーンに投げないと撃破出来なかったり監督官の即死ビームが撃つ時いちいち真っ白くなるのが普通に嫌だったり(即死ビーム自体は撃つ間隔がとても長いので理不尽さは無い)。

あと蒸発させてくる耐久ボスも長くてだる~いと思いましたね。

それ以外は最高。

日本語翻訳をアップデートしてくれた人にも感謝ですね。

マジでボリューム以上の満足感が得られるので快適な2Dワイヤーアクションをやりたいだけの人にもおすすめできる最高のゲーム。